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※兵士ごとに違う銃を持っていたのは、個人の好みではなく「分隊内の役割」によって決まっていた、という話です。誤りがあればご指摘ください。
WWIIの写真を見ていると、同じ分隊のはずなのに、ある兵士はM1ガーランド、別の兵士はトンプソン、また別の兵士はカービン……と持っている銃がバラバラなことに気づく。これは好みで選んでいたわけではなく、T/O&E(Table of Organization and Equipment、編制表)によって、役割ごとに携行すべき武器が決められていたためだ。
① 基本のライフル分隊:主力はM1ガーランド+BAR1丁
ライフル分隊の兵士の大半は、セミオートのM1ガーランドを携行する一般の歩兵(ライフルマン)だった。そこに、分隊の主火力となるBAR(ブローニング自動小銃)を持つ兵士が1人組み込まれる。BAR手は分隊内で唯一、連射可能な自動火器を扱う特別な役割だった。
② 分隊長はサブマシンガン
分隊を率いる伍長(コーポラル、分隊長)には、.45口径のサブマシンガン(トンプソン)が認められていた。指揮官として近距離での制圧力・機動力を重視した配分だと考えられる。
【要確認】分隊長以外にも、状況によってトンプソンを選ぶ下士官・将校がいたとされるが、これは個人の裁量による部分も大きいため、断定を避けて書く。
③ 空挺ならではの違い:全員が拳銃を持っていた
ここが一般の歩兵部隊と大きく違う点だ。落下傘歩兵大隊では、炊事班を除くほぼ全員に拳銃(M1911A1)の携行が認められていた。通常の歩兵部隊では拳銃は将校や一部の下士官・専門職(通信手、車両クルーなど)に限られるが、空挺部隊では降下という特殊な状況(着地直後にメイン武器がすぐ使えるとは限らない、接近戦のリスクが高いなど)を踏まえて、より広く拳銃が行き渡っていた。
④ M1A1カービン:空挺のために生まれた折りたたみ銃
M1カービンの派生型であるM1A1は、空挺部隊向けに開発された特別仕様だ。通常の木製ストックの代わりに、金属製のワイヤーストックを採用し、折りたたむことで全長を約35インチから約25インチまで縮められる。降下時のコンパクトさが評価され、空挺部隊で広く使われた。(すでにグリズウォルド・バッグの記事で触れた通り、この銃を降下の衝撃から守るための専用ケースも存在する。)
⑤ 考証判定:装備を組む前に「役割」を決める
好きな銃を選ぶ前に、自分が再現したい役割(ライフルマンか、BAR手か、分隊長か)を先に決めるべき、というのがこの装備の考証ポイントだ。役割が決まれば、持つべき銃・拳銃の有無まで自動的に決まってくる。
【要確認】ここで紹介した構成は基本のライフル分隊のものであり、機関銃分隊・迫撃砲分隊・本部要員などは、それぞれ別の編制・武器配分になる。分隊以外の編制の詳細は、必要であれば別記事で扱う。
買い方・調達ガイド:役割別に、まず何を買うか
⑤で書いた通り、先に決めるのは銃ではなく役割だ。そして実際に買うものも、銃本体より先に弾薬をどう運ぶかで決まってくる。役割ごとに、最初の一点を整理しておく。
①のライフルマン:M1ガーランドの8発クリップを運ぶバンドリア(AliExpress):
分隊の大半を占めるライフルマンなら、まずここから。腰のカートリッジベルトだけでは足りない分を肩から掛けて補う布製の弾帯で、写真でもよく見かける。ベルト側の考証はM1923カートリッジベルト ― ガーランド専用ではなかった、10ポケットの正体にまとめてある。
①のBAR手:M1937 BARマガジンベルト(AliExpress):
分隊で1人だけのBAR手を狙うなら、この6ポケットのベルトが一番の見分け要素になる。BAR本体が手に入らなくても、このベルトを巻いているだけで役割が伝わる。カーキとアーミーグリーンの2色から選べるので、大戦前半ならカーキ寄り、後半ならグリーン寄り、という選び方ができる。
②の分隊長:トンプソン用マガジンバッグ(AliExpress):
分隊長(伍長)を再現するなら、トンプソンの弾倉を運ぶこのポーチ。ドラム弾倉が廃れてスティックマガジンに落ち着いた経緯はトンプソン短機関銃のマガジンポーチ ― ドラム弾倉はなぜ廃れたのかに書いた。
③の空挺共通:M1911を吊るM1916ホルスター(AliExpress):
③で書いた通り、空挺なら役割に関係なくほぼ全員が拳銃を持っていた。つまりどの役割を選んでもこれは共通で要る。色はWWII再現なら必ずブラウン側を選ぶこと(黒は朝鮮戦争以降)。詳細はM1911用レザーホルスター(M1916ホルスター)入門に。
④のM1A1カービン持ち:カービン用2連マガジンポーチ(AliExpress):
カービンを選ぶ場合の弾薬側。ストックに差して携行するのが定番の使い方だ。降下時にカービンを収めるケースは「グリズウォルド・バッグ」ってどんな装備?、銃本体のレビューはキングアームズ M1A1パラトルーパーカービン レビューにある。
逆に言えば、この5点のどれを最初に買うかを決められない=まだ役割が決まっていないということになる。銃を先に選びたくなる気持ちは分かるが、順番は逆のほうが失敗しにくい。
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