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  • 葉巻・パイプは支給品だったのか ― タバコとの違いは「物量」と「個性」

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    タバコの銘柄記事の続編として、葉巻・パイプについて調べた内容をまとめます。誤りがあればご指摘ください。

    結論から言うと、一般の空挺兵・一般兵士が組織的に葉巻やパイプを支給されていた記録はほとんど見当たらない。タバコ(紙巻き)が圧倒的多数派で、葉巻・パイプは一部の有名指揮官の個人的なトレードマークとして語られることがほとんどだった。


    ① タバコの物量:桁が違う

    以前の記事でも触れた通り、K-レーション・C-レーションへの同梱を中心に、陸軍は戦争中約3500億本のタバコを配給・PX販売・慰問品として兵士に届けていた。ある調査では、兵士の50.1%が喫煙者だったというデータもある。これが当時の兵士の喫煙のメインストリームだ。


    ② 葉巻:一部の指揮官のキャラクター付け

    葉巻については、組織的な配給の記録は見当たらない一方、特定の有名指揮官の個人的なトレードマークとして語られる例がいくつかある。

    • カーチス・ルメイ将軍 ―― 1944年以降、葉巻がほぼ常にトレードマークになっていた
    • 海兵隊のエースパイロット、ジョー・フォス ―― 出撃時に(火をつけないことも多い)葉巻をくわえていた

    いずれも「支給された葉巻」というより、個人のキャラクターやゲン担ぎに近いニュアンスで語られている。


    ③ パイプ:マッカーサーのコーンコブパイプ

    もう一つの嗜好品がパイプだ。こちらもやはりダグラス・マッカーサー将軍個人のトレードマークとして有名で、一般兵士の習慣ではない。

    マッカーサーが愛用したのは、ミズーリ州のMissouri Meerschaum社製のコーンコブ(トウモロコシの芯)パイプ。既製品ではなく、マッカーサー本人が設計案を個人秘書経由で会社に送り、長いシャンク(軸)と吸い口を、ほぼ丸ごと1本分のトウモロコシの芯でできたボウルに組み合わせる、独特の細長いシルエットを作り上げた。ウィールハット(戦闘帽)とアビエーターサングラスと並んで、マッカーサーの三種の神器の一つとされる。

    面白い習慣として、新しいパイプを受け取るたびに、シャンクの周りに焼き印でリングを入れるというこだわりがあったとされる。パイプは定期的に会社から届けられ、複数本をローテーションして使っていた。1951年、トルーマン大統領によってマッカーサーが解任された際には、同情した市民からMissouri Meerschaum社に大量の注文が殺到したという逸話もある。このパイプは後に「MacArthur」モデルとして商品化され、現在も購入できる。


    まとめ:一般兵士=タバコ、指揮官=個性の主張

    整理すると、タバコは全員に行き渡る配給品、葉巻・パイプは一部の有名指揮官が意識的に「自分らしさ」を演出する小道具という構図になる。空挺兵の装備・小物を再現するなら、タバコが基本線で、葉巻やパイプは特定の人物を演じる場合の特殊なアイテム、という位置づけで考えるのが実態に近そうだ。


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    葉巻は通販での取り扱いが限られるため、興味があれば近所のたばこ取扱店(葉巻を扱う喫煙具店・たばこ専門店)で実際に手に取って選んでみてほしい。店員に相談しながら選べるのも実店舗ならではの利点だ。

    ライター(Zippo 1941 Replica):

    ③で触れたマッカーサー・パイプ(コーンコブ):


    出典

  • 空挺兵がつけていたサングラス ― 「アビエーター=Ray-Ban」は実は誤解だった

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    ※マッカーサーのトレードマークとしても有名な「アビエーターサングラス」、実は考証的な誤解が多いアイテムです。誤りがあればご指摘ください。

    大きなレンズとダブルブリッジが特徴の、いわゆる「アビエーター」型サングラス。パイロットだけでなく、空挺兵・歩兵・海軍・海兵隊など、現地の様々な部隊で広く使われていたことが分かっている。


    ① 開発の経緯:太陽光と冷たい風から目を守るため

    このスタイルを開発したのはバウシュ&ロム(Bausch & Lomb)社。高高度飛行時の強い日差しや冷たい風から、パイロットの目を守るために設計された。レンズが目の周りをすっぽり覆う大判サイズで、顔にフィットするダブルブリッジ構造になっているのが特徴だ。


    ② 大きな誤解:「Ray-Ban」は民間ブランドだった

    ここが一番の考証ポイントだ。バウシュ&ロム社は、このサングラスの太陽光対策という機能を活かして「Ray-Ban」という民間向けブランドを立ち上げた。しかし――

    WWII中、米政府がRay-Banブランドのサングラスを陸軍・海軍のパイロットに支給したことは、一度も無い。Ray-Banはあくまでバウシュ&ロム社の民生品ラインであり、軍への支給品は別の名称・別のメーカーで調達されていた。

    実際の軍支給品としては、アメリカン・オプティカル(American Optical)社、バウシュ&ロム社(Ray-Banとは別ライン)、Chas. Fischer Spring社(主にAN6530ゴーグルで知られる)、Willson社などの名前で調達されていたことが確認できる。

    考証メモ:「WWIIのアビエーターサングラス=Ray-Ban」というイメージは、映画やマッカーサーの写真などから広く定着しているが、ブランド名としては不正確な可能性が高い。再現・考証にこだわるなら、Ray-Banではなく上記のメーカー名で探す方が実態に近い。


    ③ 誰が使っていたか:パイロットだけではない

    このアビエータースタイルのサングラスは、USAAFのパイロット・搭乗員だけでなく、空挺兵・歩兵・海軍・海兵隊にも、各戦域で広く使用されていた。飛行専用の装備というより、日差しの強い戦場全般で重宝された実用品、という位置づけで捉えるのが良さそうだ。


    ④ 考証の罠:現行の「Ray-Banのアビエーター」はWWII考証には不向き

    現行のRay-Banブランドのアビエーターを買ってそのまま使うのは、ブランド名の観点では時代考証的に誤りになる。形状(大判レンズ・ダブルブリッジ)自体は近いものの、「Ray-Banという名前が入った軍支給品」は存在しなかったことになる。考証にこだわるなら、American Opticalなどの当時の軍納入メーカー名で再現されたレプリカを探したい。


    買い方・調達ガイド


    出典


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