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※マッカーサーのトレードマークとしても有名な「アビエーターサングラス」、実は考証的な誤解が多いアイテムです。誤りがあればご指摘ください。
大きなレンズとダブルブリッジが特徴の、いわゆる「アビエーター」型サングラス。パイロットだけでなく、空挺兵・歩兵・海軍・海兵隊など、現地の様々な部隊で広く使われていたことが分かっている。
① 開発の経緯:太陽光と冷たい風から目を守るため
このスタイルを開発したのはバウシュ&ロム(Bausch & Lomb)社。高高度飛行時の強い日差しや冷たい風から、パイロットの目を守るために設計された。レンズが目の周りをすっぽり覆う大判サイズで、顔にフィットするダブルブリッジ構造になっているのが特徴だ。
② 大きな誤解:「Ray-Ban」は民間ブランドだった
ここが一番の考証ポイントだ。バウシュ&ロム社は、このサングラスの太陽光対策という機能を活かして「Ray-Ban」という民間向けブランドを立ち上げた。しかし――
WWII中、米政府がRay-Banブランドのサングラスを陸軍・海軍のパイロットに支給したことは、一度も無い。Ray-Banはあくまでバウシュ&ロム社の民生品ラインであり、軍への支給品は別の名称・別のメーカーで調達されていた。
実際の軍支給品としては、アメリカン・オプティカル(American Optical)社、バウシュ&ロム社(Ray-Banとは別ライン)、Chas. Fischer Spring社(主にAN6530ゴーグルで知られる)、Willson社などの名前で調達されていたことが確認できる。
考証メモ:「WWIIのアビエーターサングラス=Ray-Ban」というイメージは、映画やマッカーサーの写真などから広く定着しているが、ブランド名としては不正確な可能性が高い。再現・考証にこだわるなら、Ray-Banではなく上記のメーカー名で探す方が実態に近い。
③ 誰が使っていたか:パイロットだけではない
このアビエータースタイルのサングラスは、USAAFのパイロット・搭乗員だけでなく、空挺兵・歩兵・海軍・海兵隊にも、各戦域で広く使用されていた。飛行専用の装備というより、日差しの強い戦場全般で重宝された実用品、という位置づけで捉えるのが良さそうだ。
④ 考証の罠:現行の「Ray-Banのアビエーター」はWWII考証には不向き
現行のRay-Banブランドのアビエーターを買ってそのまま使うのは、ブランド名の観点では時代考証的に誤りになる。形状(大判レンズ・ダブルブリッジ)自体は近いものの、「Ray-Banという名前が入った軍支給品」は存在しなかったことになる。考証にこだわるなら、American Opticalなどの当時の軍納入メーカー名で再現されたレプリカを探したい。
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